人気ブログランキング | 話題のタグを見る

Heartful Wind

heartwind.exblog.jp
ブログトップ

米澤穂信「ボトルネック」


米澤穂信「ボトルネック」_d0179686_1722443.jpg

読後、なんだか悲しい気持ちになってしまった。
今までの自分を全否定されてしまう。  つらいよ、これは。

東尋坊に来ていた主人公が崖の下へ転落。  だが、ふと気付くと川沿いのベンチに横たわっていた。
なんと、彼が存在しない世界に来てしまったのだ。
そこには、自分の代わりに、死産で生まれなかったはずの「姉」がいた。

ここから3日間の話なのだが、「姉」との違いをイヤというほど見せつけられることになる「弟」。
何もかも、自分よりは彼女がいる世界の方が断然いい状態になっている。
歴然な違いなんだよね。  
彼の世界では亡くなってる人も、機転のきく姉のおかげで無事生きてるし。
自分はいない方がよかったと思うのも無理はない。 
へこむよなぁ。  

ちなみに、ボトルネックとはまさに瓶の首で、それが原因で流れがスムーズにいかないってこと。
主人公の気持ちを考えると、痛いタイトルだ。
by heartfulwind | 2010-08-28 17:50 | 読書 | Comments(2)
Commented by まっきぃ at 2010-08-29 23:33 x
おお、米澤さんの本ですね^^
悲しい読後感だったのですねTT

私は米澤さんの本は小市民シリーズという高校生の
日常の謎ときものは読んでいてお気に入りだったんですけど
この作品は米澤さん自身が読者の反応が結構不安だった
というものみたいですね。

こういうタイプもすごく興味があるのでこれは絶対読みたいと
思います^^

kaoriさんの感想をよむかぎりちょっとした覚悟でよまないと
いけないみたいですね^^;
Commented by kaori at 2010-08-30 01:58 x
*まっきぃさん*

そうなの、米澤さんよ。 1度読んでみたかったの。
ラストはね、ちょっとだけ救われたわ。
米澤さんが、読者の反応が不安だったって? ほぉ・・そうなんだ。
確かに賛否両論ありそうな雰囲気。 
私的には、ところどころ意味不明みたいな部分もあったんだけどね。
あ、でもそんなむずかしい話ではないわよ。 
読み進むうちにわかってきたし。
それと、そんな覚悟しなくても大丈夫よ。(笑)
軽~い気持ちで読んでくださいませ。
名前
URL
削除用パスワード