同じ高校の同級生。
クラス会で集まった10年後の現在の彼らと、高校時代の過去の彼らの話。
各章は出席番号ごとに、1人ずつメインとして描かれている。
「キョウコ」と「響子」・・すっかり騙されましたわよ。 狙い通り、まんまとやられた。
途中、ちぐはぐな部分があったんだけど、改めて読み返すとちゃんと納まる。 なるほどね。
リンちゃんね、いたいた。 見逃しちゃいけない。 そっか、彼女か。
おかげで、後半かなりこんがらがった。
真崎と由希にはあまり同情しないけど、紗江子は心配。
でも貴恵がいるから大丈夫か。
マンションのモニター越しの2人の会話は泣けたねぇ。
信頼できる本当の親友がいて、よかった。
しかし、辻村さんの本っていつも感心する。
苛め役と苛められ役、なんて上手にどんぴしゃの心理を描けるんだろう。
どちらも実際に体験したことがあるとしか思えない。
高校生って、まだ大人になりきれてなくて、子供みたいに感情だけで動いたり、残酷なことも平気で出来たり
するじゃない。 自分も思い当たること大アリ。 あまりにも共感できて、あせるほど。
それぞれの醜い部分の本音がリアルで、湊かなえさんの本かと思ったよ。^^;
でも勝手にそうだと決めつけていたことが、本人に聞いてみると結構誤解だらけだったりするんだよねぇ。
その辺りも含め、全体的にはどろどろして痛い話が多いんだけど、私的にはとても面白かった。
辻村さんだから、ラストは少しほっとできたしね。