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伊坂幸太郎「マリアビートル」


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東京から盛岡までの東北新幹線の中で繰り広げられる、殺し屋たちの話である。
いかにも伊坂さんらしいストーリーで、大変面白かった。

これ、グラスホッパーの登場人物がいっぱい出てきますね。
続編ってことのようで。
でもグラスホッパーずいぶん前に読んだから、忘れてる部分が多くて・・。
槿や鯨、蝉は覚えてるんだけど、鈴木って出てきてた?  やばい、すっかり忘れてる。
この鈴木さん、絶対怪しいと睨んでたのに全然事件に関係なかったね。^^;

しかし、一体この新幹線には死体がいくつあるんだ?
みごとに次から次に死んじゃって。 

登場人物がみんな実にいいキャラである。 味があって。  あ、王子を除いてね。
この王子、あまりにも調子に乗ってるから、どうにかして痛い目に遭わせたくてしかたなかった。
奴のその後は不明だけど、絶対天罰下ってるよ。(あの仙台湾?)
木村さん、どう始末つけてくれたのかな。

で、特に気に入ったのが蜜柑と檸檬。
トーマスくんのこと、かなり詳しく教えてもらいましたよ。
檸檬の風貌とのギャップがおかしい。  トーマスって実は深い?
2人のかけあいも絶妙だった。 大いに笑わせてもらった。
でも、最後が残念。  ずいぶんあっさりでガッカリした。 
惜しい。  またどこかに出てきて欲しかった。 
最後にダンボールの中で復活したけどね。(笑)

一番驚いたのは、やっぱり車内販売の女よ。
すごかったね、あの闘いは。  どう決着がつくかとハラハラした。
あと、車掌か。  やるじゃない。  繁さんのお仲間だったのね。
だから、電光掲示板も。  なるほど、なるほど。

最初から最後までかなり危なかったけど、七尾が生き残っててくれてよかった。 
ま、主人公だしね。
首折りとかやることはスゴイけど、憎めないというか、可愛いというか。
蜜柑をかわしたところは感心。  もう絶体絶命だと私もあきらめていたのに。

それと、木村のお父さんとお母さん。
カッコよかったねー。 
まさか、昔の仕事があの業界だったとは。 
息子も救ったし、孫も起きたし、言うことないね。

伊坂さんの小説は面白くて、先にズンズン読んでいってしまうんだけど、あちこちに重要ポイントが
ちりばめてあるので、もう1度じっくり読みなおさないといけない。
ちょっとわからない箇所があったりしたら、ずっと前にその回答が出てたりする。
檸檬の残した伝言とか、七尾と同じレジに並んじゃダメとか。

ちなみに、題名の「マリアビートル」。
七尾の愛称「テントウ虫」を、英語で言うと「レディビートル」。
レディ=マリアってことで、「マリアビートル」ということになる。
七尾の相棒が真莉亜なんで、それもかけてるのかな?
そういえば、グラスホッパーは英語でバッタの意味。
だから昆虫シリーズってことか。
また続編あり?  ぜひ読みたい。  期待してます。
by heartfulwind | 2012-11-14 15:27 | 読書 | Comments(0)
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