沼田まほかるさん。 なんとなく、ホラーのイメージが強い作家さんだった。
名前も変わってるし。(本名?)
結論からいって、それほど怖くはなかった。
とはいえ、ある意味ぞっとする気持ち悪い話ばかりなんだけど。
この本は9編による短編集。
いずれも主人公は女性。
どれもおぞましい話ばかりだ。
特に「ヤモリ」なんか、最後の2行にぞっとしてしまった。
まさか貴女、そんなことするなんて・・。
最初の「林檎曼荼羅」も然り。
痴呆症になってしまった母親。 彼女が姑に対してやったことは・・。
想像を超えてましたね。 いくら息子のためとはいえ、なにもそこまで・・ねぇ。
「テンガロンハット」も怖い。
女性の1人暮らしは、危険がいっぱいですねぇ。
山田さんの目的はなんだったんだろう? 単なる金欲しさ?
「TAKO」と「普通じゃない」は、最後笑えた。
「普通じゃない」は人が死んでるんだから、笑うのは不謹慎かもしれないけど、入れ歯って・・。
「エトワール」は意外なラストだった。
いやだ、こんな男。 何が「母」よ。 ソッコー別れた方がいい。
とても読みやすく、気分の悪い読後感は残ったが、結構面白かったかも。
まさに痺れる内容?
どんな人でも心の奥底に秘めているような、傲慢で意地悪で身勝手な感情をうまく表現している。
実は共感できたところ、数知れずあったり。(笑)
また別の本も読んでみたい。