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沼田まほかる「痺れる」


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沼田まほかるさん。  なんとなく、ホラーのイメージが強い作家さんだった。
名前も変わってるし。(本名?)
結論からいって、それほど怖くはなかった。
とはいえ、ある意味ぞっとする気持ち悪い話ばかりなんだけど。

この本は9編による短編集。
いずれも主人公は女性。
どれもおぞましい話ばかりだ。
特に「ヤモリ」なんか、最後の2行にぞっとしてしまった。
まさか貴女、そんなことするなんて・・。

最初の「林檎曼荼羅」も然り。
痴呆症になってしまった母親。  彼女が姑に対してやったことは・・。
想像を超えてましたね。  いくら息子のためとはいえ、なにもそこまで・・ねぇ。 

「テンガロンハット」も怖い。
女性の1人暮らしは、危険がいっぱいですねぇ。
山田さんの目的はなんだったんだろう?  単なる金欲しさ?

「TAKO」と「普通じゃない」は、最後笑えた。
「普通じゃない」は人が死んでるんだから、笑うのは不謹慎かもしれないけど、入れ歯って・・。

「エトワール」は意外なラストだった。
いやだ、こんな男。  何が「母」よ。  ソッコー別れた方がいい。 

とても読みやすく、気分の悪い読後感は残ったが、結構面白かったかも。
まさに痺れる内容?
どんな人でも心の奥底に秘めているような、傲慢で意地悪で身勝手な感情をうまく表現している。
実は共感できたところ、数知れずあったり。(笑)

また別の本も読んでみたい。
by heartfulwind | 2012-11-19 17:26 | 読書 | Comments(0)
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