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石田衣良「親指の恋人」


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病院にお見舞いに来てくれた友達が持ってきてくれた本です。
あの時はありがとう。>Sさん

石田衣良さんの本を読むのは、これで2冊目かな。
悲しい恋人達の話である。
格差恋愛?・・境遇が違い過ぎる2人。

最初のページに新聞記事が載っているので、その2人の行く末は読む前からわかってしまう。

六本木ヒルズに住み、母親は自殺したが、父親は大金持ちな社長の一人息子である澄雄。
相手の樹里亜は、街はずれの公団住宅に住み、母親は癌で死亡、父親はギャンブル好きで借金だらけの
トラック運転手。

愛があればなんとでもなる・・なんて言うことは容易いが、これほどの格差は厳しい。
頑張って目標を持って、毎日真面目に働いている樹里亜だけど、次から次へと不幸が襲ってくる。
ベタだけど泣けた。  終わりに向かうに従ってボロボロ涙が出てしまった。

ここまでいくと、2人が最後にたどりついた選択も、もっともだと思えてしまう。

高校生だった頃、友達と「自殺する人の気がしれない、死のうと思えば何でもできる!」と話したことを
思い出した。
何言ってんだか。 そういう極限の状態までいったら、できないのよ、人は「何でも」なんて。  
この歳になるとわかる。
何もかもイヤになって、すべて終わりにしてラクになりたいんだって。  

どん底の不幸オンパレードな話で救いようがないのだが、石田衣良さんの文章がきれいなので後味は
悪くなかった。

ちなみに題名の「親指の・・」は、携帯の出会い系サイトで知り合ったからである。
私はいまだにガラケーだけど、スマホで親指で操作するのって大変じゃないの?
男の人だったら大丈夫なのかな?

そういえば、最近やっぱりボロボロ泣いた本があった。
病院のベッドの上で読みながら、涙が止まらなかった。
横山秀夫の「出口のない海」。
戦時中、神風特攻隊のように、人間魚雷となり敵の艦船に1人で突っ込んで行く若者の話。
この本を読んでる時、ちょうど義母さんがお見舞いに来てくれて、題名を見て、隣に座る息子に「こんな本を
借りてくるのはやめろ」と真剣に言っていたっけ。(笑)
とても悲しくてかわいそうな話だったけど、心に残る本だった。
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by heartfulwind | 2013-06-07 20:24 | 読書 | Comments(0)
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