Heartful Wind

heartwind.exblog.jp
ブログトップ

伊坂幸太郎「SOSの猿」


d0179686_14312217.jpg

珍しく、また図書館で伊坂さんの本を見つけた。   嬉しい!  もちろん即ゲットォ!

・・と思ってさっそく読み始めたのだが、なぜか全然面白くない!
っていうか、頭の中はハテナマークのオンパレード。
これは、途中で挫折するかも・・と思いながら、さっさとページをめくる。
この「さっさと」がいけなかった。   ちゃんと読まないから、意味がますますわからなくなっていくのだ。
これ、最後まで読んだら、また最初から読みなおして欲しい。
そうするとこの本が、実によく出来てて、あちこちに伏線が張られていることがわかる。

まず、「私の話」と「猿の話」が交互に始まる。
「私」とは、電気屋のエアコン売り場で働く遠藤二郎。
困った人がいると、どうしようもなく助けたくなる優しい男だ。
実は、彼は悪魔祓いをやる。   いわゆるエクソシストだ。  
私はああいうホラー映画は大嫌いなので、よくあらすじを知らなかったのだが、エクソシストとは悪魔祓いを
する人のことなんだって。
それを耳にした、子供の頃の憧れである「辺見のお姉さん」が、ひきこもりの息子のことを相談にやってくる。

悪魔祓いってのは、私はカトリックでもないし、悪魔なんか存在しないと思っている。
いわゆる精神的な病いの1つであろうと。
その点を除けば、「私の話」は現実味があり、理解できた。

で、「猿の話」だ。  猿は西遊記の孫悟空のこと。
そこに登場する五十嵐真。    彼の仕事はトラブルの原因を調べること。
職務を全うするため、数々の人と会ったりするのだが、これがまともではない!
サソリの化身に、牛魔王に、されこうべのネックレスを首にかける坊主頭。
ついていけないのは、当たり前。   これは辺見のお姉さんの息子、眞人くんの作り話=妄想である。

この優しいエクソシストと実直でマジメな五十嵐真。   そして猿。
どこにどうつながるんだ?   全然わけわかんなーーい。

しかし、話の後半で少しずつわかってくる。   あれ?そういうこと?   なるほどね。  
さすがうまいねぇ、伊坂さん。   最後にすべての疑問がすっきり解決された。
眞人くんは、ただ「本当に悪い男をやっつけたかった」のだ。   暴力はいつだって悪い。
すべてうまくいって、ホントよかった。   

救急車のサイレンは「誰かが痛い痛いと泣いているんだよ」。
そんなSOS信号に気づいて登場した孫悟空。
ミスター因果関係五十嵐真は、やっぱり三蔵法師なんだね。

五十嵐真がコーラスを始めちゃうってのが、なんとも微笑ましくてニマニマしてしまった。
そして、守銭奴の叔父さんのおかげで、橋爪さんも助かってしまうという嬉しいオチつき。
一番最後の3行もいい。   そう、身外身の術で、SOSを発してる人のところへ今すぐ行ってくれ。

最初はどうなることかと思ったけど、読み終えたら、とても面白かった。
こういう伊坂さんの独特な感じ、やっぱり好きだな。
[PR]
by heartfulwind | 2012-02-17 15:19 | 読書 | Comments(2)
Commented by まっきぃ at 2012-02-17 22:52 x
おお~これよまれたのですね^^
kaoriさんすごいほんとに100冊いけるいきおいですね。
私はなんだかんだ進まないんですよね。
こまったな、先日5冊もかりてきたのに^^;
なんか感想みてすんごくこの本に興味でました。
設定とかエクソシストとかすきですね^^
伏線の回収の見事な伊坂さんですから、じっくりとりのがしの
ないように時間かけて読みたくなりました^^
Commented by kaori at 2012-02-18 10:25 x
*まっきぃさん*

そーなのよー、図書館で初めて見たの、これ。 ナイスタイミングだったわ。(笑)
ん?100冊いけそう? でもまだ2月だし。
私も昨日図書館行って5冊借りてきたよ。 帰り、すんごい重かったー。

この本ね、伊坂さんのファンの間でも賛否両論あるんだよね。
西遊記とか、エクスシストとか、フロイトとか、ちょっとこむずかしい感じで。
でも、そこは伊坂さん。 なるほどなぁ・・って感心しちゃったわ。
この本はじっくり読んで欲しい。 っていうか、読み終わったら再読をぜひ。
でも前半面白くないんだよねぇ・・。 挫折せずついていってね。
まっきぃさんなら大丈夫だと思うけど。
名前
URL
削除用パスワード