伊良部総合病院神経科の医師、伊良部一郎シリーズ第2作目。
直木賞受賞作である。
伊良部のところにやってくる患者5人の話、5編の短編集である。
なかなか面白かった。
「空中ブランコ」
伊良部がこんな無鉄砲野郎だって知らなかったから、最初はちょっとついていけなかった。
だって、軽く100キロはあろう人が、空中ブランコに乗って、相方に簡単にキャッチされますかい?
ムリムリムリムリ。
まぁ、結局キャッチされちゃうんだけど。
山下がなぜミスるのか・・のオチは、途中でわかりますね。
いつも不愛想でだるそうなFカップ看護師、マユミがイイ。
この話は、まぁ、面白かったけど・・直木賞なのにこの程度?という感じだった。
でも次のヤクザの話はとてもよかった。
「ハリネズミ」
尖端恐怖症のやくざ、猪野誠司。
バリバリのやくざなのに、尖端恐怖症じゃ話にならないだろう。
ナイフだってハジキだって、尖端あります。
こういう症状の場合、お箸も使えないし、サンマも食べられないのね。
読みながら、遠憲をイメージしてたんだけど、ドラマではやっぱり彼がこの役やっていた。
伊良部が阿部ちゃんって・・絶対違う。(まず見た目が)
すっとぼけたところはウマく演技してそうだけど。
で、尖端恐怖症なやくざさん。
注射は本気でヤバいでしょう。 面白かったなぁ、この場面。
「アラーノ神ガ許サナイ」ウケたー。
親分さんはもう80を過ぎてるそうで、彼が亡くなったら、猪野さんもカタギになりそうね。
奥さんとお幸せに。
「義父のヅラ」
妻の父親のヅラをどうしてもハズしてしまいたい衝動と戦う医者、池山達郎の話。
伊良部の同窓生である。
池山は大学の講師で、義父は教授で学部長。
大学の部屋は違うが、つねに見えるところにいる。
無意識に抑圧されてるんだよなぁ。
伊良部は羽目をはずせと言う。
結局いろいろイタズラをして、欽ちゃん走りもして。(笑)
で、彼はついにやり遂げるのか? 懸案のミッションを。
寝てる義父さんの周りで繰り広げられる3人のバトルが、とても楽しかった。
「ホットコーナー」
まともな送球が出来なくなったプロ野球選手、坂東真一の話。
これ、原因はとてもわかりやすく、鈴木くんですね。
嫉妬は誰にでもあるんですねぇ。
野球は大好きなので(楽天ガンバレ)興味深かった。
最後のこわーいお兄さんたちとのシーンはよかったね。
素敵な男じゃない、バンさんったら。
「女流作家」
嘔吐症(ムカツクことがあると吐いてしまう)の作家、星山愛子の話。
ちょっと前に「ゴーストライター」って、小説が書けなくなってしまう女流作家のドラマがあった。
そっちは全く書けなくなってしまうんだけど、こっちの愛子さんは書ける・・が、同じような人物設定ばかりで、いつも不安になっている。
この愛子さん、思い上がりも甚だしく、気の強さが抜群で面白い。
自分を見ているようだわ。
伊良部のこと「カバの分際で」だって。 笑ったなぁ。
最後のマユミとの会話がよかった。
じーんときちゃったよ。
看護師らしからぬ恰好と態度で、いつも仏頂面で注射を打ってる姿しか印象になかったけど、いい子じゃない。
読み終えて気分がとてもスッキリしたので、他の伊良部シリーズ「イン・ザ・プール」と「町長選挙」もぜひ読んでみたいと思った。
メニューはこんな感じで。
更科そばと藪そばの違いと、店名の由来は・・
暑かったので、藪そばの冷たい盛りざるにしました。
細麺でスッキリ。 とても美味しかったです。
食べ終わったら、ちゃんとそば湯も出てきたし。
お客さん、次から次に入ってきました。
お店の紹介のHP
雄勝をあとにして、女川まで。
新しくなった女川駅前で、夫と義母さんは足湯に入り・・。(私は入りませんでしたが^^;)
最後に女川原子力PRセンターへ行ってきました。
夫によると、お庭にバラ園があって、きっと今が見頃だと。
残念ながら、ちょいとピークは過ぎていたかな?
PRセンターのすぐ横に、リンゴの木が数本。
これを狙って? なんとクマが出没ですと!
PRセンターの中に入って(もちろん入館無料)原子力発電のしくみなどをサクッと見てきました。
大人の社会科見学。
入館記念にボールペンを貰いましたよ。 カワイイ。
高校の同級生、楡崎綾音・戸崎衛・箱崎一のザキザキトリオの大学時代を描いた青春小説。
ラブストーリーではないですよ。
どろどろの三角関係とかでは全然なく、全体的に爽やかな、光溢れる雰囲気。
これ、恩田さんの自伝小説のような感じですね。
水戸の高校から早稲田大学に入って、バンドでアルトサックスを吹いていたとか。
恩田さんの要素が、ザキザキの3人にそれぞれ少しずつ入ってる感じ。
とても読みやすい本だった。
さらさらと読めた。
いつものように、本の中に入り込み、全く子供だった自分の学生時代を振り返り、思い出に浸り・・。
目で字を追って読んでるはずが、いつの間にか意識が飛んでしまって、ハッと我にかえる。
それを何度も繰り返しながら、読み終えた。
面白かった。 私は「あいつと私」の綾音の話が一番好きですけど。
この題名の「ブラザー・サン シスタームーン」ってアッシジの聖人フランチェスコの半生を描いた映画のタイトルなのね。
ザキザキトリオで観た映画。
アッシジ・・行ったなぁ、昔。
素朴できれいな町だった。
恩田さんの本はこれで3冊目?
やっぱり「夜ピク」読みたくなってきたなぁ。
あと「六番目の小夜子」も気になる。
どこかでゲットしてこよう。
中古本コーナーで発見。 200円でゲット。
この本、ずっと読みたかった。
でも、いつ図書館に行ってもおいてない。
絶対ない。 1度も見たことない。
でも、さっき図書館のHPで検索したら・・あった。
予約とかすれば、出してくれたのか?
本棚には並べないことにしているのか?
最初に「パレード」を見たのは映画館の予告だった。
なんか、ホラーっぽくて、私の苦手な怖そうな感じだった。
でも、すごく面白そうだった。
本の表紙も映画のキャストになってますね。
こうなると(結局映画も見てないが)そのキャストのイメージで読んじゃいますね。
ちょっと違う感じもするけど。
どっちかというと、直輝が(今の)小出恵介っぽいような。
じゃあ、良介は「Nのために」つながりで、窪田くん?
この映画も、もう6年も前なのね。
ルームシェアをしてる直樹、良介、未来、琴美という男女4人の話。
そこに、あとからもう1人サトルという男の子が加わる。
それぞれが一人称になって語る5章に分かれている。
映画の予告だと、サトルが悪魔のような?・・この平和で楽しい彼らの世界を静かにぶち壊すようなイメージだったんだけど。
原作では違いますね。
っていうか、映画の予告は私の記憶違い?勘違い?
怖そうな・・って思ったけど、それほど怖くもなく。
本の解説でも川上弘美さんが「こわい」「こわい」を連発してるけど・・う~ん、まぁ、怖いっちゃあ怖いが。
でも体がぞぞぞっとするよりも、瞬間軽めに「こわっ!」と思うような。
怖いに変わりないか。
怖いというより、せつなくなった。 悲しくなったよ。
もちろん、最後は十分驚いた。
それぞれの話は文章がパキパキとキレがよく、読んでいてとても面白かった。
面白すぎて、ぱっぱかぱっぱか読んでしまいそうなので、あえてゆっくりじっくり読んでみた。
見落としなどがないように。
陽気に会話してる彼らだが、それぞれに重い事情がある。
笑える箇所も多いのだが、気の毒な部分が多すぎて、読みながら顔が深刻になってしまった。
でも、ラストまでは驚くほどの展開もなく、このままだらけた感じで終わるのかと思ったら、いきなりキタ。
忘れてましたよ、この「一件」。
あぁ、そういえば、あったあったくらいなインパクトだった。(最後の章まで)
じっくり読んだつもりが、なにやってんだか。
何日にも分かれて読んだからだな。
これじゃダメだと、最後まで読んでから、再び最初に戻って読み直す。
この本って不思議で、いったん読み始めると、ぐぐぐと中に引き込まれてしまう。
開くと、なかなか閉じることが出来ない。
すごいな、この本。 吉田さんって巧い。
直輝は世界を変えたかったんだよなぁ・・。
でも大丈夫。
この先何十年もこの共同生活が続くことはないから。
それぞれ、先のことは考えて決めてるようだし。
直輝は・・その後どうなるんでしょうね。
一番かわいそうなのは、やっぱり彼だな。
ちなみに題名の「パレード」はピンクの豹の行進。
笑顔で腰を振り、踊っている。
ただのパレードではなく、いろいろな意味をこめていると思いますが。
いつか映画を見る機会があったら、ぜひ見てみたい。
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